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報告書

博士研究員による平成9年度及び平成10年度研究概要報告

技術協力課*

JNC TN1400 2000-006, 68 Pages, 2000/07

JNC-TN1400-2000-006.pdf:2.18MB

機構は、博士の学位をもった若手研究者の人材育成を図るため、平成9年度から博士研究員制度を導入した。同制度は、機構の先導的、基礎・基盤的な研究業務に関連して、独創性に富んだ若手研究者から研究テーマを公募する。若手研究者には、1$$sim$$3年間の期間に機構の承認した自らの研究テーマを自主的に遂行し、研究者としての業績を得させるとともに、機構の研究業務を効率的に推進することを目的としている。本報告書は、平成9年度及び平成10年度に実施した博士研究員による研究テーマの実施結果についてその概要をまとめたものである。

報告書

博士研究員による平成11年度研究概要報告

技術協力課*

JNC TN1400 2000-004, 93 Pages, 2000/07

JNC-TN1400-2000-004.pdf:4.27MB

機構は、博士の学位をもった若手研究者の人材育成を図るため、平成9年度から博士研究員制度を導入した。同制度は、平成11年度で3年目を迎え、当初の目的を達成し、研究を終了した博士研究員も出始めている。同制度は、機構の先導的、基礎・基盤的な研究業務に関連して、独創性に富んだ若手研究者が1$$sim$$3年間の期間に機構の承認した自らの研究テーマを自主的に遂行し、研究者としての業績を得るとともに、機構の研究業務を効率的に推進することを自的としている。本報告書は、平成11年度に実施した博士研究員による研究テーマの実施結果についてその概要をまとめたものである。なお、17件の研究テーマのうち、5件の研究テーマが平成11年度で終了した。

報告書

多様な作動流体を用いた場合に顕在化する重要熱流動課題の摘出

村松 壽晴; 山口 彰

JNC TN9400 2000-056, 150 Pages, 2000/05

JNC-TN9400-2000-056.pdf:6.67MB

[目的]本研究では、安全系の限定や多重性要求の合理化を行った場合、および多様な作動流体を冷却材として用いた場合に顕在化する熱流動課題を調査するとともに、温度成層化およびサーマルストライピングの両現象につき、作動流体を変化させた場合の特性変化を数値解析により評価することを目的とする。[方法]作動流体の違いから派生するプラント設計上の特徴、及び安全系の局限化に係わる設計概念の調査を行ない、主要な熱流動課題に関する定量的な評価検討を行なった。その結果に基づき、設計上留意すべき事項、さらには温度成層化およびサーマルストライピングに係わる熱流動上の特性を明らかにした。[主要な成果](1)熱流動課題の検討ガス冷却炉、及び重金属冷却炉で顕在化する課題を摘出した。・ガス炉:自然循環、流動振動(高流速に対する配慮)、減圧事故・重金属炉:温度成層化、流力振動(ランダム振動)、地震時のスロッシングさらに安全系の局限化に係わる課題として、原子炉容器のコンパクト化、及びRVACSに着目した課題を摘出した。(2)温度成層化およびサーマルストライピングに係わる熱流動上の特性評価数値解析により得られた各現象についての影響の程度の順列は、以下の通りである。・温度成層化:ガス$$<$$ナトリウム$$<$$鉛・サーマルストライピング:ガス$$<$$$$<$$ナトリウム

報告書

Passive electromagnetic NDE for mechanical damage inspection by detecting leakage magnetic flux; II An experimental study on the correlation of natural magnetization and mechanical damages in the SUS304 stainless steel

陳 振茂; 青砥 紀身; 加藤 章一; 永江 勇二

JNC TN9400 2000-022, 46 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-022.pdf:3.2MB

本研究では、SUS304ステンレス鋼における自然磁化と機械損傷の相関に関する試験研究を実施した。単純引張試験及び両振疲労試験を用いて試験片に機械損傷を与え、フラクスゲートセンサーで試験中及び除荷後の磁化特性を測定した。その結果外部磁場をかけなくても塑性変形や疲労損傷により自然磁化が発生し、損傷の増加と伴い飽和することが明らかにした。切欠試験片に疲労き裂を入れた試験から、自然磁化は特に疲労き裂の検査に有効であることが判った。更に疲労試験中測定した磁場信号の処理により、疲労損傷の検出に適用可能な信号の特微量(磁場・ひずみヒシテリシス曲線の面積)を提案した。最後に塑性変形を与えた試験片に対して永久磁石励磁による残留磁化の分布を測定し、残留磁化は塑性変形が十分大きくなると増加する傾向があると判った。上記内容から、損傷誘起自然磁化は絶対値が小さいものの、特微量の抽出やセンサーの工夫によって損傷状態の監視に十分適用可能であると考えられる。一方、自然磁化の測定は走査検査への適用のためにまた努力する必要があるが、これに対して残留磁化に基づいた手法は有効である可能性が高い。なお、提案手法を実機環境への応用に至るまでは、異なる試験条件下の挙動や実環境ノイズの影響の確認などさらなる研究を重ねる必要があると考えられる。

報告書

サーマルストライピングに関する研究の現状と今後の研究計画

村松 壽晴; 笠原 直人; 菊池 政之; 西村 元彦; 上出 英樹

JNC TN9400 2000-010, 168 Pages, 2000/02

JNC-TN9400-2000-010.pdf:8.78MB

サーマルストライピングは高温と低温の流体が構造材に交互に接することにより、構造材の温度分布が時間的に変動し、結果として構造材に熱応力による高サイクル疲労を生じさせる現象である。ナトリウム冷却高速炉では、ナトリウムの高い熱伝導率により流体側の温度変動が構造に伝わりやすいため特に留意が必要である。本現象は流体と構造の境界分野にある複雑な現象であることから、十分な解明がなされておらず、設計では構造表面での温度変動幅を考えられる最大温度差である流体の混合前温度差とするか、モックアップ試験により温度変動幅等を測定した上で保守的に設計条件を定めることが多い。また、その方法はルール化/基準化されていない。これに対し、著者らは流体と構造の両面からの分析により、流体側の温度変動の発生から構造内への伝達までの過程を現象論的に明らかにしつつあり、熱疲労に対する支配因子として温度ゆらぎ振幅の減衰に着目している。これまでに、流体内、熱伝達、構造材内での変動の減衰を考慮し、疲労損傷、き裂進展まで評価できる解析コードシステムを構築してきており、実機解析を通してその適用性を確認した。今後は、実験検証を継続して一般化していく予定である。さらに、高速炉の経済性向上に寄与するためには、温度変動の減衰を含め熱荷重を合理的に評価し設計に適用できる「サーマルストライピングの評価ルール」を確立する必要がある。その原案を構築し、大きく2つの道筋を立てた。すなわち、現象解明を進めることによって、温度ゆらぎ振幅の減衰機構等の支配メカニズムを忠実にモデル化した詳細解析手法を提示するとともに、安全率を明確にした見通しの良い簡易評価手法を提案し、解析に基づく詳細評価手法と並行して選択できる評価体系を整備する。本報ではこの目標に必要な実験計画を策定し、さらにより一般的な熱荷重の取り扱いについて検討した。

報告書

Numerical Investigation on Thermal Stratification and Striping Phenomena in Various Coolants

Yang Zumao*; 村松 壽晴

JNC TN9400 2000-009, 81 Pages, 2000/02

JNC-TN9400-2000-009.pdf:47.3MB

原子炉構造物に熱疲労を与える温度成層化現象およびサーマルストライピング現象について、その熱流動上の特徴を把握することは、原子炉設計の観点から重要である。本研究では、核燃料サイクル開発機構で開発された多次元熱流動解析コードAQUAを用い、水,ナトリウム,鉛および炭酸ガスを冷却材として用いた場合の熱流動上の特徴を数値解析により抽出する。温度成層化現象については、リチャードソン数Riをパラメータとして合計8ケースを解析し、以下の結果を得た。(1)流体物性および計算初期条件は、同現象を支配する浮力、熱拡散などの効果に大きな影響を与える。(2)炭酸ガスを用いた場合の熱流動上の特徴は、この他の流体を用いた場合のそれらと大きな違いを示し、特に温度成層界面近傍における運動量および熱量の交換特性に関する差異が顕著である。サーマルストライピング現象については、同現象を特徴づける熱流動上の特徴の内、温度ゆらぎ振幅の空間分布特性についての評価を行い、以下の結果を得た。(1)高乱流条件である今回のサーマルストライピング解析結果は、前記の温度成層化現象で抽出された特徴と比較して、違いが認められた。(2)今後の温度ゆらぎ周波数の検討では、炭酸ガスを冷却材に用いた場合に低流速領域での特徴把握に、その他の冷却材を用いた場合に剪断流領域での特徴把握に注意を払う必要がある。

報告書

高速炉配管合流部におけるサーマルストライピング条件の解析的検討(IV); 配管合流部下流領域における乱流2次モーメントに関する検討

村松 壽晴

JNC TN9400 2000-008, 323 Pages, 2000/02

JNC-TN9400-2000-008.pdf:25.2MB

高速炉の炉心出口近傍では、炉心構成要素毎の熱流力特性(集合体発熱量、集合体流量)の違いから、炉心燃料集合体間あるいは炉心燃料集合体-制御棒集合体間などで冷却材に温度差が生じ、それらが混合する過程で不規則な温度ゆらぎ挙動が発生する。この温度ゆらぎを伴った冷却材が炉心上部機構各部(整流筒、制御棒上部案内管、炉心出口温度計装ウェルなど)の表面近傍を通過すると、冷却材中の不規則な温度ゆらぎが構造材中に伝播し、その材料は高サイクル熱疲労を受ける(サーマルストライピング)。特に、冷却材として液体金属ナトリウムを使用する高速炉では、大きな熱伝導率を持つナトリウムの性質から、この熱疲労に対する配慮が必要となる。本研究では、上流側に90$$^{circ}$$エルボを持つ主配管と枝管から構成される配管合流部でのサーマルストライピング現象について、直接シミュレーションコードDINUS-3による解析的検討を行った。本研究で着目したパラメータは、当該合流部における(a)口径比、(b)流速比、(c)主配管エルボ-枝管間相対角度および(d)レイノルズ数であり、これらパラメータが配管合流部下流領域での乱流2次モーメントの空間分布特性に与える影響を評価した。得られた結果は、次の通りである。(1)流速比($$beta$$)を1.0に固定した条件においては、口径比($$alpha$$)が小さいほど乱流2次モーメントの主配管内流れ方向の空間分布範囲は広がる。(2)口径比($$alpha$$)を1.0に固定し、流速比($$beta$$)を主配管内流速の増減により模擬した条件においては、流速比が大きいほど乱流2次モーメントの主配管内流れ方向の空間分布範囲は広がる。一方、流速比を枝管内流速の増減により模擬した条件(口径比を3.0に固定)においては、流速比が小さほど乱流2次モーメントの主配管内流れ方向の空間分布範囲は広がる。(3)主配管角($$gamma$$)を変化した場合、乱流2次モーメントの主配管内流れ方向の空間分布は大きく変化しない。しかしながら、それらピーク値は、主配管角が180$$^{circ}$$である場合が最も大きくなる。(4)レイノルズ数(Re)が大きいほど、乱流2次モーメントの主配管内流れ方向の空間分布範囲は広がる。

報告書

SUS304鋼溶接部の材料試験データ集

浅山 泰; 川上 朋広*

JNC TN9450 2000-002, 335 Pages, 1999/10

JNC-TN9450-2000-002.pdf:21.65MB

本報告書は、これまでに取得してきたSUS304鋼溶接部に対する材料試験データをまとめたものである記載したデータ点数は以下の通りである・引張試験 71点(照射有 39 無 32)・クリープ試験 77点(照射有 20 無 57)・疲労試験 50点(照射有 0)・クリープ疲労試験 14点(照射有 0)本データ集は「FBR構造材料データ処理システム(SMAT)」の帳票出力したものである。

報告書

SUS304鋼の材料試験データ集

浅山 泰; 川上 朋広*

JNC TN9450 2000-001, 1370 Pages, 1999/10

JNC-TN9450-2000-001.pdf:117.18MB

本報告書は、これまでに取得してきたSUS304鋼に対する材料試験データをまとめたものである記載したデータ点数は以下の通りである・引張試験 738点(照射有 250 無 488)・クリープ試験 434点(照射有 89 無 345)・疲労試験 612点(照射有 60 無 552)・クリープ疲労試験 200点(照射有 40 無 160)本データ集は「FBR構造材料データ処理システム(SMAT)」の帳票出力したものである。

報告書

Passive electromagnetic NED for mechanical damage inspection by detecting leakage magnetic flux, 1; Reconstruction of magnetic charges from detected field signals

陳 振茂; 青砥 紀身; 加藤 章一

JNC TN9400 99-061, 32 Pages, 1999/07

JNC-TN9400-99-061.pdf:0.95MB

本報告書では、自然磁束漏洩からき裂・損傷を非破壊的に検査する研究の一環として、測定した磁束信号より材料における磁荷分布(損傷による)の再構成を行った。この代表的な非適切問題には最小自乗法に基づいた反復計算アルゴリズムを用いた。問題を適切化するために初期値、重み係数及び反復計算の回数の選び方を検討した。シミュレーション信号を用いた再構成結果より、本手法がノイズの少ない信号に対して有効であることを確認した。ノイズに対するロバースト性を向上するために、ウェーブレットをガラキン法に適用した手法をシステム方程式の離散化に導入した。最小自乗法と比較した結果、ウェーブレットを用いた手法はS/N比の低い信号に対しても有効であることが判った。本報告書では最小自乗法に基づいた手法を1次元及び2次元の磁荷分布、ウェーブレットを用いた手法を1次元の磁荷の再構成に適用し、提案した手法の妥当性を実証した。

報告書

Thermal striping; an experimental investigation on mixing of jets; Part III Remaining hydrodynamic results from initial experiments

アキラ トーマス トクヒロ; 木村 暢之; 宮越 博幸

JNC TN9400 2000-014, 86 Pages, 1999/06

JNC-TN9400-2000-014.pdf:11.72MB

高速炉のサーマルストライピング現象について熱流動に関する実験シリーズが水流動試験装置を用いて行われた。ここで言うサーマルストライピング現象とは、炉心出口部において、制御棒チャンネルや集合体から流出する温度・速度の異なる噴流が十分に混合せずに炉心上部構造材に衝突することにより構造材に熱疲労を与える現象である。本試験体系は、鉛直噴流を平行に3本配置しており、中心噴流が低温、左右の噴流が高温である。噴流は、矩形ノズルから試験容器中に準2次元形状で吐出している。試験パラメータは、噴流の平均吐出流速(U$$_{o,av}$$)と中心噴流と周辺噴流の吐出温度差($$Delta$$T$$_{hc}$$=T$$_{hot}$$-T$$_{cold}$$)である。流速測定はレーザードップラー流速計(LDV)と超音波流速計(UDV)を用いて行った。本試験は、中心噴流を吐出させた単一噴流条件と3本の矩形噴流を吐出させた三噴流条件で行った。第1報は主にUDV計測結果、第2報は主に温度計測結果をまとめ、これらの結果を踏まえ、本報においてフェーズ1試験のまとめを行った。単一噴流条件における流速測定結果は、噴流出口領域から下流において、LDVとUDVとも既知の試験結果と良い一致を示した。三噴流試験条件において、3つの噴流の吐出速度が等速の場合、噴流が左右に振動することにより対流混合が行われていることが明らかとなった。また、速度変動は、流れに垂直方向において、左右の噴流と中心噴流の間の領域で大きくなっていることがわかった。UDVによる速度変動および温度変動から得られた噴流振動の卓越周波数は、噴流が主に混合する領域(混合領域)でf = 2.25Hz、噴流の混合がほぼ終了した領域では f = 0.7Hzであった。左右の噴流吐出速度が中心噴流吐出速度より大きい場合、混合領域が下流側にシフトし、混合領域の流れ方向長さが短くなっていることがわかった。

報告書

Development of structural response diagram approach to evaluation of thermal stress caused by thermal striping

笠原 直人; Yacumpai, A.*; 高正 英樹*

JNC TN9400 99-019, 34 Pages, 1999/02

JNC-TN9400-99-019.pdf:0.97MB

原子力プラントの中で温度が異なる冷却材が合流する領域では、流体混合による不規則な温度ゆらぎが生じるため、熱応力による構造材の疲労破損に注意する必要がある。この現象はサマールストライピングと称され、熱流体と構造が複雑に関連し合う現象であることから、従来はモックアップ実験による評価が行われており、簡便で合理的な設計評価法が必要とされていた。これに対し、温度ゆらぎの振幅は流体から構造材への伝達過程において、乱流混合、分子拡散、非定常熱伝達、および熱伝導による温度除荷の各要因によって減衰し、その特性は周波数依存であることが解明されてきている。筆者らは、このうち非定常熱伝達と温度除荷の効果に着目し、両者による温度振幅の減衰効果を温度ゆらぎ周波数の関数として定量的に記述した構造応答線図を開発した。さらに本線図を設計へ応用するため、無次元数を導入することによって線図の一般化表示を行った。無次元化された構造応答線図の妥当性は、有限要素解析の結果との比較により検証した。本線図を利用することによって、流体温度ゆらぎ振幅から非定常熱伝達と温度除荷による減衰効果を考慮した熱応力の振幅を簡易に評価することが可能となる。

報告書

冷却材温度ゆらぎ現象の解析的評価手法の開発(XII) - 定常不規則温度ゆらぎ挙動の周波数領域における検討 -

村松 壽晴

PNC TN9410 98-013, 48 Pages, 1998/03

PNC-TN9410-98-013.pdf:1.51MB

高速炉の炉心出口近傍では、炉心構成要素毎の熱流力特性(集合体発熱量、集合体流量)の違いから、炉心燃料集合体間あるいは炉心燃料集合体-制御棒集合体間などで冷却材に温度差が生じ、それらが混合する過程で不規則な温度ゆらぎ挙動が発生する。この温度ゆらぎを伴った冷却材が炉心上部機構各部の表面近傍を通過すると、冷却材中の不規則な温度ゆらぎと構造物とが熱的な相互作用を起こし、その構造材料は高サイクル熱疲労を受ける(サーマルストライピング)。本報では、当該熱的相互作用を定量的に把握する目的で行われた衝突噴流ナトリウム実験(TIFFSS-I)の時系列データを用い、定常不規則温度ゆらぎ挙動の周波数領域での検討を行った。得られた結果は、次の通りである。[自己パワースペクトル密度関数](1)流体境界層外から試験片内部に向かうに従い、高周波成分の寄与が大きく低下する。これは、境界層および流体から試験片への熱伝達による高周波成分に対するフィルタ作用によるものである。(2)ノズル流速に対する依存性は、境界層外温度、境界層内温度および試験片表面温度で観察される。ただしこの依存性は、20Hz以上の周波数帯についてのみ顕著である。これはノズル流速による乱流強度(乱流微細渦スケールのパワー)の上昇によるものと考えられる。[コヒーレンス関数](1)流体境界層内温度同士のコヒーレンシィは極めて小さい。これは流体境界層外温度が、乱流現象の本質である不規則挙動に支配されていることを示唆している。(2)異なる種類の熱電対間でのコヒーレンシィは、近距離にあるもの同士についてのみ高い値を示す。しかしながら、有意なコヒレンシィ値を示す周波数帯は、比較的低周波成分のみ限られる。[伝達関数](1)流体境界層外から流体境界層内、および流体境界層内から試験片表面への伝達関数では、3-10Hz近傍にゲインの高い領域が生じる。なお、20Hz以上の周波数領域では、非線形特性が卓越するようになるため、伝達関数に連続性が無くなる。(2)伝達関数はノズル流速の変化に対して大きな変化を示さず、普遍的表示式の導出に関する見通しを得た。

報告書

高速炉配管合流部におけるサーマルストライピング条件の解析的検討(I); 配管合流部における流速比に関する検討

村松 壽晴

PNC TN9410 98-007, 93 Pages, 1998/02

PNC-TN9410-98-007.pdf:7.52MB

高速炉の炉心出口近傍では、炉心構成要素毎の熱流力特性(集合体発熱量、集合体流量)の違いから、炉心燃料集合体間あるいは炉心燃料集合体-制御棒集合体間などで冷却材に温度差が生じ、それらが混合する過程で不規則な温度ゆらぎ挙動が発生する。この温度ゆらぎを伴った冷却材が炉心上部機構各部(整流筒、制御棒上部案内管、炉心出口温度計装ウェルなど)の表面近傍を通過すると、冷却材中の不規則な温度ゆらぎが構造材中に伝播し、その材料は高サイクル熱疲労を受ける(サーマルストライピング)。特に、冷却材として液体金属ナトリウムを使用する高速炉では、大きな熱伝導率を持つナトリウムの性質から、この熱疲労に対する配慮が必要となる。本研究では、高速炉配管合流部におけるサーマルストライピング条件を解析的に検討するため、内径の等しい90゜エルボ付き主配管と枝管から成る配管系合流部に対し、流速比をパラメータ(主配管流速/枝管流速:0.25,0.50,1.00,2.00および4.00)としたサーマルストライピング解析を、直接シミュレーションコードDINUS-3で行った。得られた結果は、次の通りである。(1)配管合流部下流側に形成される温度ゆらぎ挙動は、主配管流れと枝管からの噴流との相互干渉により生じる比較的周波数の低い変動($$<$$7.0Hz)に、枝管外縁から放出される比較的周波数の高い変動($$<$$10.0Hz)が重量したものである。(2)主配管内天井面における温度ゆらぎ振幅のピーク値は、主配管内流速を増加させることによって減少した後増加する傾向を示し、その発生箇所位置は主配管内下流側に移動する。(3)主配管内床面における温度ゆらぎ振幅のピーク値は、主配管内流速を増加させることによって増加する傾向となり、その発生箇所位置は主配管内下流側に移動する。今後の研究では、配管径比、流量比、合流部上流のエルボ個数、レイノルズ数、温度差などの効果を含め、実験的研究による現象論的な考察結果を加味しながら、挙動の定量化を図ってゆく必要がある。

報告書

高速実験炉「常陽」温度計ウェルの流力振動評価

礒崎 和則; 冨田 直樹

PNC TN9410 97-062, 169 Pages, 1997/05

PNC-TN9410-97-062.pdf:5.21MB

高速原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏えい事故は、ナトリウムの流れによって温度計ウェルの後流に発生する対称渦による流力振動に伴う高サイクル疲労破損が原因であった。したがって、「もんじゅ」と同様に、1次及び2次冷却系ナトリウム配管にナトリウム温度を測定するナトリウム中に突き出した温度計ウェルが多数設置されている「常陽」においても、これらについて流力振動評価を行った。温度計ウェルの流力振動評価においては、「常陽」の設工認における流力振動評価の実施状況調査、並びに温度計ウェルのうちナトリウム中に突き出した長さを片持ち梁とした固有振動数とASME Code Section III Appendix N-1300の揚力及び抗力方向のロックイン回避の判定基準(無次元流速Vr$$<$$1.0 )に基づく簡易流力振動評価を行った。さらに、簡易流力振動評価を満足しない2次主冷却系のうち12B配管に取り付けられた温度計ウェルについては、詳細な振動特性の把握と水流動試験を実施し、その構造健全性評価を行った。この結果、2次主冷却系12B配管用温度計ウェルは、熱電対が挿入されていない温度計ウェルを用いた水流動試験結果から、原子炉定格出力運転時の100 %流量運転状態で、ウェル先端変位振幅0.13mm(無次元変位振幅0.015)、ウェル細管付け根部発生ピーク応力2.9kg/mm2 となり、保守的に設定された設計疲労限である5.3kg/mm2 を十分満足していることを確認した。

報告書

「もんじゅ」ナトリウム漏えい事故原因究明 流体力による温度計の振動について

岩田 耕司; 森下 正樹; 一宮 正和; 和田 雄作; 山口 彰

PNC TN9410 97-017, 280 Pages, 1997/01

PNC-TN9410-97-017.pdf:8.88MB

本報告書は,1995年12月8日に発生した高速増殖原型炉「もんじゅ」2次主冷却系ナトリウム漏えい事故の直接的原因となった,温度計の破損に関する調査・分析の結果を取りまとめたものである。各種破損要因調査,温度計の流力振動試験を含む流力振動特性の調査,流力振動による高サイクル疲労の評価,疲労き裂の進展と破断に至る経緯の調査,ならびに,なぜ当該温度計のみが破損したかの調査,等を実施した。これらの調査の結果,流体力による振動(流力振動)による高サイクル疲労が温度計破損の直接的原因であるとの判断に至った。

報告書

高温ナトリウムによるエロージョン開始時間の検討

若井 隆純; 青砥 紀身

PNC TN9420 97-003, 11 Pages, 1996/12

PNC-TN9420-97-003.pdf:0.36MB

エロージョン現象においては,その開始までに要する時間(インキュベーションタイム)があると一般に言われている.本検討では,インキュベーションタイムに相当するエロージョン初期の過程において重要な役割を演じるのは,疲労であると仮定し,高温の液体ナトリウムが,炭素鋼に一定の速度で滴り落ちる場合のエロージョンに対するインキュベーションタイムを計算した.その結果,高温の液体ナトリウムの衝突によるエロージョン単独で炭素鋼が損傷を受けることはないが,炭素鋼およびナトリウムに化学反応による材質変化が起こった場合には,インキュベーションタイムが1時間未満となり,エロージョンによる損傷過程を考慮する必要があることが示された.

報告書

溶接構造用圧延鋼板(SM400B)の材料特性

青砥 紀身; 小峰 龍司; 加藤 章一

PNC TN9410 97-037, 51 Pages, 1996/11

PNC-TN9410-97-037.pdf:0.77MB

本報告書は、「もんじゅ」2次系配管室の床ライナに用いられている材料である-溶接構造用圧延鋼板(旧規格名称SM41B 、現規格名称SM400B) の基本材料特性を調査し、材料試験等の検討結果に基づき- ナトリウム漏えい時の強度評価に必要な平均的な材料特性を暫定的に求めたものである。主な基本材料特性値は、以下の通りである。・ 0.2%耐力( 下降伏点)・ 引張強さ・ 縦弾性係数・ 静的応力- ひずみ関係(Ludwik 型式のおける物性値)・ クリープひずみ・ 線膨張係数・ 密度・ 比熱・ 熱伝導率

報告書

もんじゅナトリウム漏えい事故調査・検討タスクフォ-ス第1$$sim$$15回会合提出資料

not registered

PNC TN1420 96-017, 346 Pages, 1996/10

PNC-TN1420-96-017.pdf:14.89MB

本資料は、もんじゅナトリウム漏えい事故の調査報告を取りまとめるために、科学技術庁の「もんじゅナトリウム漏えい事故調査・検討タスクフォース」の第1$$sim$$15回会合に事業団から提出した資料をまとめたものである。尚、本資料は上記タスクフォースの公開資料の一部として平成8年10月29日に科学技術庁によって公開されている。

報告書

冷却材温度ゆらぎ現象の解析的評価手法の開発(X) 境界要素法コードBEMSETによる構造物熱的応答基本特性の検討

村松 壽晴

PNC TN9410 96-136, 92 Pages, 1996/05

PNC-TN9410-96-136.pdf:2.53MB

高速炉の炉心出口近傍では,炉心構成要素毎の熱流力特性(集合体発熱量,集合体流量)の違いから,炉心燃料集合体間あるいは炉心燃料集合体-制御棒集合体間などで冷却材に温度差が生じ,それらが混合する過程で不規則な温度ゆらぎ挙動が発生する。この温度ゆらぎを伴った冷却材が炉心上部機構各部(整流筒,制御棒上部案内管,炉心出口温度計装ウェルなど)の表面近傍を通過すると,冷却材中の不規則な温度ゆらぎが構造材中に伝播し,その材料は高サイクル熱疲労を受ける(サーマルストライピング)。特に,冷却材として液体金属ナトリウムを使用する高速炉では,大きな熱伝導率を持つナトリウムの性質から,この熱疲労に対する配慮が必要である。本研究では,構造物熱応答挙動を容易に解析評価できるようにするために開発されている境界要素法コードBEMSETを用い,各種の温度過渡条件(正弦波温度過渡,一様乱数温度過渡および正弦波上に一様乱数を重畳させた温度過渡)下におけるSUS316製円筒構造物の熱的応答基本特性を検討した。この検討の結果から,温度過渡挙動が明瞭な周期性を持たない実際の高速炉プラントを評価の対象とする場合には,炉内構造物の熱的応答特性は流体中の不規則温度ゆらぎ挙動に強く依存するととが考えられるため,これを発生させる乱流現象の評価が極めて重要であることを明らかとした。

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